キャリアアップ助成金~令和4年10月以降に転換する場合の注意点

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キャリアアップ助成金の種類

キャリアアップ助成金には、次の6つのコースがあります。
いずれも非正規労働者のキャリアアップや処遇改善を目的とするものです。

・正社員化コース
・賃金規定等改定コース
・賃金規定等共通化コース
・賞与、退職金制度導入コース
・選択的適用拡大導入時処遇改善コース
・短時間労働者労働時間延長コース

事前に計画届を提出し、キャリアアップ計画に基づき、期間中に各コースに定められた要件に該当する取り組みを行います。
その中で、最も申請頻度の多い正社員化コースは、雇用保険被保険者であるパートや契約社員等の非正規労働者を、6ヶ月以上雇用した後就業規則等に定めた転換規定に基づき正社員へ転換し、処遇改善を行った場合に受けることの
できるものです。

令和4年10月1日改定について

令和4年10月1日以後に転換を行う場合には、以下の改正点に関して注意が必要です。

変更点① 正社員の定義

令和4年9月30日まで令和4年10月1日より
同一の事業所内の正社員に適用される就業規則が適用されている労働者同一の事業所内の正社員に適用される就業規則が適用されている労働者
ただし、「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」が適用されている者に限ることに注意が必要

変更点② 非正規労働者の定義

令和4年9月30日まで令和4年10月1日から
6ヶ月以上(有期の場合は6ヶ月以上3年以下)雇用している有期または無期雇用労働者賃金の額または計算方法が「正社員と異なる雇用区分の就業規則等」の適用を6ヶ月以上受けて雇用している有期または無期雇用労働者

「賃金の額または計算方法が正社員と異なる就業規則」とは、基本給・賞与・退職金・各種手当等のうちいずれか一つ以上で、正規雇用労働者と異なる制度(支給の有無等)を定めていることが必要となります。
就業規則上で、正社員と非正規雇用労働者の区別が明確になっていない場合、要件に合致しているかどうかを確認することができないため、支給対象外となることに注意が必要です。

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