出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)

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概要

男性労働者が育児休業を取得しやすい雇用環境整備や業務体制整備を行い、男性労働者が子の出生後8週間以内に開始する育児休業を取得した場合、男性の育児休業取得率が上昇した場合に助成されます。支給対象となるのは中小企業のみです。
中小企業事業主の範囲は、以下のとおりです。

小売業(飲食業含む)資本額または出資額が5千万円以下、または常時雇用する労働者数が50人以下
サービス業資本額または出資額が5千万円以下、または常時雇用する労働者数が100人以下
卸売業資本額または出資額が1億円以下、または常時雇用する労働者数が100人以下
その他資本額または出資額が3億円以下、または常時雇用する労働者数が300人以下

この助成金では以下の2つの場合に助成金が支給されます

第1種(男性労働者の出生時育児休業取得)

育児・介護休業法に定める雇用環境整備の措置を複数行っており、育児休業取得者の業務を代替する労働者の、業務見直しに係る規定等を策定し、当該規定に基づき業務体制の整備をしている事業所で、男性労働者が子の出生後8週間以内に開始する連続5日以上の育児休業を取得する場合。
(※所定労働日が4日以上含まれていることが必要です。)

代替要員加算

男性労働者の育児休業期間中の代替要員を新たに確保した場合に支給します。

第2種(男性労働者の育児休業取得率上昇)

第1種の助成金を受給していて、第1種の申請をしてから3事業年度以内に、男性労働者の育児休業取得率が30%以上上昇していること。

この助成金で受けられる助成金額

支給額
第1種20万円
【代替要員加算】20万円
(代替要員を3人以上確保した場合には45万円
第2種1事業年度以内に30%以上上昇した場合:60万円<75万円>
2事業年度以内に30%以上上昇した場合:40万円<65万円>
3事業年度以内に30%以上上昇した場合:20万円<35万円>
※ 支給額 <>内は、生産性要件を満たした場合の支給額。
※第1種の対象となった同一の育児休業取得者の同一の育児休業について、育児休業等支援コースとの併給はできません。

第1種の支給要件

  1. 育児・介護休業法に定める雇用環境整備の措置を、③の育児休業開始日の前日までに複数行っていること
  2. ③の育児休業開始日の前日までに、育児休業取得者の業務を代替する労働者の業務見直しに係る規程等を策定し、該当規程に基づき業務体制の整備をしていること
  3. 男性労働者が、子の出生後8週間以内に開始する連続5日以上の育児休業を取得すること
    ※所定労働日が4日以上含まれている事が必要
  4. ③の育児休業開始前に、育児休業制度などを労働協約または就業規則に定めていること
  5. 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、労働局へ届けていること
  6. 対象の男性労働者を育児休業の開始日から支給申請日までの間、雇用保険被保険者として継続して雇用していること

1. 雇用環境整備とは実際にどのようなことをするか

  1. 雇用する労働者に対する育児休業に係る研修の実施
  2. 育児休業に関する相談体制の整備
  3. 雇用する労働者の育児休業の取得に関する事例の収集及び当該事例の提供
  4. 雇用する労働者に対する育児休業に関する制度及び育児休業の取得の促進に関する方針の周知

上記①~④の取組について、対象育児休業取得者の雇用期間中かつ育児休業の開始前 4 日までに、原則として2つ以上行っていることが必要です。
ただし、令和4年 10 月以降、育児・介護休業法第9条の3第4項の規定に基づき、産後パパ育休(出生時育児休業)の申出期限を開始予定日から2週間を超えるものとしている事業主は、3つ以上行っていることが必要となります。

2. 業務体制整備の規定とは、どのように規定すればよいか

就業規則、労使協定やそれに関連する内規等において定めるか、当該内容を育休復帰支援プランに盛り込んで作成するかのいずれかの形式で定めておくことが必要であり、以下の事項が含まれていなければなりません。

  • 育児休業取得者の業務の整理、引き継ぎを行うこと
  • 引き継ぎ対象となった業務について、見直しを検討し、検討結果を踏まえて必要な対応を行うこと
  • 見直しの内容としては、例えば、休廃止・縮小、効率化・省力化、実施体制の変更、外注等が想定されるが、事業主や業務代替者の状況に応じ、必要な対応を行うことが望ましい。
就業規則への規定例

会社は、育児休業を取得する労働者が生じたことに伴い当該労働者の業務を代替することとなった労働者の業務の増加に伴う負担を軽減するため、育児休業を取得する労働者の業務の整理・引継ぎに係る支援を行うとともに、当該労働者の業務を代替することとなった労働者への引継ぎの対象となる業務について、休廃止・縮小、効率化・省力化、実施体制の変更、外注等の見直しを検討し、検討結果を踏まえて必要な対応を行うこととする

育休復帰支援プランで定める場合の例
取組計画
取組期間取り組み内容
〇〇年〇〇月対象従業員の業務の整理を行い、休廃止・縮小、効率化・省力化できる業務、実施体制の変更、外注化が可能な業務など洗い出す。
〇〇年〇〇月上記の検討結果を踏まえ、業務の実施手順や実施体制見直しを行う
〇〇年〇〇月業務の見直し状況を踏まえ、人事労務担当者の支援のもと、業務の引継ぎを行う

第2種の支給要件

  1. 第1種の助成金を受給していること
  2. 育児・介護休業法に定める雇用環境整備の措置を複数行っていること
  3. 育児休業取得者の業務を代替する労働者の業務見直しに係る規程等を策定し、当該規定に基づき業務体制の整備をしていること
  4. 第1種の申請をしてから3事業年度以内に、男性労働者の育児休業取得率(%)が30ポイント以上上昇していること
  5. 第1種の申請後に育児休業を取得した男性労働者が、第1種申請の対象労働者の他に2名以上いること

申請期限

第1種の申請期限は、育児休業終了日の翌日から起算して2ヶ月以内。
第2種の申請期限は、第2種の支給要件を満たした事業年度の翌事業年度開始日から起算して6ヶ月以内。となっています。

参照:厚生労働省 出生時両立支援コースより抜粋

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